2011年新作映画私的ベスト&ワースト10

「サウダーヂ」とか「ラブ・アゲイン」等々結構なビッグタイトルを数多く見逃してる上に見ている母体数もまったく少ないので参考にはならないと思います。


ベスト10

1位 ブラックスワン

とにかく面白かった!この映画の作り手には完敗です。ナタリー・ポートマン喝采を!


2位 ゴーストライター

観てしばらく(未だに、という部分もあるが)なんでこの映画がこんなに面白いのかわからなかった。
ヒッチコックっぽい」というほかの方の感想を聞いてようやく腑に落ちた感じ。
あんなに地味なのにあんなにスリリングに仕上げるって本当すげーなーと思う。
あと、僕的に音楽賞はこの映画かな。


3位 宇宙人ポール

年末ギリギリに滑り込みで鑑賞。
サイモン・ペッグニック・フロストのコンビ主演でつまらないわけがないだろうと。
全編にわたってギャグは冴えまくってるし、終盤はグッと来るようになってる。
更には周辺作品の教養があると面白さが乗倍していく、僕の中ではまだこれから更に面白くなる作品。
これはもう一回観たいなー!


4位 ソーシャルネットワーク

誉めるべき所は数多くある映画だけど僕は何といってもラストに胸打たれた
使う曲といい演技といいそこで出る字幕といい…この映画において考えうる限り完璧なラストじゃないでしょうか。



5位 イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ

この映画に関してはあまり言葉が出てきませんな…迂闊な事が言えないというか…
深読みが過ぎているかもしれないが、僕はミスター・ブレインウォッシュ事ティエリーさんの秘めたる志に感動した。


6位 マイ・バック・ページ

やっぱり僕は山下監督の映画好きですね
ラストではアイツも泣いたし自分も泣いた


7位 トゥルー・グリット

観た後しばらくしてどんどん自分の中で大きくなっていった映画
コーエン兄弟らしくない映画といえばそうなんだけど、やっぱコーエン兄弟も好きだなー。
撮影賞はこの映画にあげたい


8位 冷たい熱帯魚

「ああ、ゴア描写って人の体がただのモノである事実を突きつけられるから怖いんだ」
「笑いって本質的に残酷なものなんだ」等々観終わった後でも何かと実りの多い映画
無論、観てる間も面白い。
映画に組み込まれたギャグにゲラゲラ笑えるのはもちろんだが、
「エゴイストのすすめ」的なこういう映画を観ると元気が出てくるのは僕だけだろうか。
(観た後に肉(特に唐揚げ)を食べるのがキツくなり、「負けてたまるか!」とステーキ屋へ行った)


9位 塔の上のラプンツェル

正直、引っかかる点はいくつかある映画なんだけど、そんな事は瑣末に思える程感動させられた。
ディズニーが完全復活し、その先へ向かう心意気を見せたこの映画にも喝采を送りたい


10位 アジョシ

アクションが良く、ウォンビンが良い、数多く誉める点はあれど
終盤、「この野郎!ブッ殺す!ブッ殺す!やっちゃってくださいウォンビンさん!」と
良い意味で自暴自棄的な怒りを共有させてくれたのが特にすばらしいと思う
本当に偉いし感動もした


次点 婚前特急

猿の惑星創世記とかイップ・マン序章とかXメンとか色々ある傑作群よりなぜかこの小さな佳作の方が好きなのは我ながら変だなと思いつつ…w
「結局ハマケンの役がフィクショナルなモノになっちゃってね?」等後から不満が出てきたりもするんだけど
それでも何とかこの映画をベスト10に組み込めないかと試行錯誤したりした程好きな映画。

他に観て「面白かったー!」と思えた、もしくは忘れ難い映画は以下の通り

イップ・マン 序章
ミッションインポッシブル:ゴーストプロトコル
Xメン:ファースト・ジェネレーション
アンストッパブル
猿の惑星 創世記
MAD探偵 7人の容疑者
一命
スコットピルグリムvs邪悪な元カレ軍団
孫文の義士団
恋とニュースのつくり方
その街の子ども 劇場版
英国王のスピーチ
ザ・タウン
狂気の行方
メアリー&マックス
台北の朝、僕は恋をする
モールス



ワースト10

先述の通り見ている母体数が少なく、これから挙げるものは僕が見た中から相対的に下から数えて10本、という感じでやはりこちらもあまり参考にはならないと思います。
あと、数本の例外を除いてわざわざダメそうな映画を見に行く事をしなかったのでワースト10といいつつ、割と僕の中でも心穏やかなラインナップになっています。




1位 モテキ

生理的に無理
観た直後は孤独感に苛まれ涙し、しばらく心が荒み今でも思い返すとはらわたが煮えくり返る。
冷静な識者の評を聞くと「ああ、良い所あるにはあるんだな」と頭で納得する事はできるが、おそらくそれを自分の目で発見する事はできないと思う。
それなりに面白く読んでいた原作も遡って生理的に受け付けなくなってしまった。
もうダサさ嫌らしさが鼻について俺はこの映画をどう頑張っても愛することができないと思う
こういう本質でない部分で作り手とすれ違ってしまうのは大変に哀しい。
俺は大抵どんな映画でも観て良かったと思えるのだけれど、この映画は本当に観なきゃ良かった。
僕にとってはそんな映画です


2位 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

アニメ版、映画版と「もしドラ」を観ている重度のもしドラフリークの僕ですが、どうしても原作だけは読む気になれないので教えていただきたい。高校の野球部って営利組織じゃないよね・・・?
アイドル映画の体で一番魅力的に見えなければならなかった前田敦子さんが単なるサイコにしか見えなかったのが本当に残念なあたり。
原作読んでないので断言はできないけど、この映画何が悪いってこれ元のストーリーに問題があるんじゃね…?
あ、観る前からあらかじめの覚悟はできていたので「モテキ」よりはずっと心穏やかに見られました。



3位 星を追う子ども

繊細ぶってる割にガサツで幼稚。雑なストーリーテリング
観た後は本当にムカムカプンプンしてブログにもギャースカ書いたりしましたが
新海監督の過去作を観て「今回のは全然頑張ってる方だった・・・!」と少しやさしい気持ちになれた
後は「おお…フーケーがキレイだ…!」等々があるので全く美点のない映画ではないと思います
あと、個人的に新海監督の(悪い意味での)オタク魂は無視できない部分があるので、次回作が公開されたらブースカ文句言いながらも観に行こうと思います。
モテキ」よりは好感が持てます。


4位 アントキノイノチ

ここから下は全然好感が持てる範囲内です。出来が云々というより僕自身が好きになれるかなれないかという部分が大きい。

本作は山でグラグラやってるシーンなんかは本当に怖かったし、いくつか良いと思った部分はありました。
ただラスト周辺がトンデモに見えたし「何その死生観!」と思いました。
まあでも「モテキ」に比べたら良い映画な気がします


5位 探偵はBARにいる

劇場で観てる間に大きめの地震が来た等で集中が切れたのもあるかもしれないが、どうにも面白い映画とは思えなかった。
ただ、ススキノという舞台立てや大泉洋松田龍平のキャラは良かったのでこれがシリーズ化するのは今後傑作が生まれる期待もあるので大歓迎です。
モテキ」に比べたら先に期待が持てる


6位 GANTZ

序盤のネギ星人のあたりまでは十分に面白かったんだけど、その先がショボンと…。
ちょっとこれより更に評判の悪い後編も見ようって気にはなれませんでしたね…。
まあでも、「モテキ」に比べたら(以下略)

7位 八日目の蝉

世評も高い作品だけど僕には肩透かしだった
作り手が本作における永作博美のような人を真剣に描く気があるのかどうか、そこに全幅の信頼を置く事ができない。
そもそも「何その母子観!」って思う部分もあるしね。
この映画の脚本書いた奥寺さんが、同じく「母子」をテーマにしてるらしい細田守監督の新作の脚本も書くと聞いて正直ちょっと一抹の不安が…。


8位 映画けいおん!

やっぱりこのシリーズ全体に何らかの決着をつけようとする姿勢が見えないのが嫌で嫌で…
今回の劇場晩でちゃんと幕を引いてみせれば作品全体の解釈も反転して、愛しい作品になると思うのだけれど…
何らかの形で現実との結節点を作ってあげないと、作品がどんどん安くなるし不健康になっていくと思うよ


9位 SUPER 8

極上に面白い映画の断片だけ並べ立てられたような感じ
確かにひとつひとつは極上なんだけどやはりそれらは断片に過ぎない、という印象がどうしても拭えなかった。


10位 カーズ2

多分、海外のレビュー読んで覚悟をしてなかったらもっとガッカリしてたと思う
いつも涼しい顔して90点以上とってた優等生が60点とってしまったのを目撃した気分になった