管制塔

管制塔 [DVD]

管制塔 [DVD]

今年公開の「僕等がいた」の予習として観た。
中学生が書いたポエムを読まされたような気分。
お話、それを語る視点、脇のキャラの描き方、台詞に至るまでほぼ全ての要素が陳腐。
観る前は「その陳腐さが逆に…」ぐらいの期待をしてたんだけどコレはキツかった。
気取ってる分その陳腐さや幼稚さを(少なくとも観ている間は)微笑ましく思えない、っていう点は新海誠の一連の作品と共通している。
結局は「他の俗物とは違う繊細な僕ちん」のアピールが絶えずついて来るから、「勝手にやってろよ」と思ってしまう。


予告編にもあるけど、スナックからヒロインのお父さんが締め出されるのを目撃するくだりとか、店の中で突然歌って勝手に気持ちよくなるくだりとか、笑っちゃう部分はいくつかあるけど、それは作り手のユーモアじゃなく、ただ単に滑ってるだけだからなあ…。


あと、「クラスメイトからいじめに遭う(このクラスメイトの描き方も陳腐)」とか、「お父さんが借金背負ってて飲んだくれで辛い」等のお話上の動機が作り手と観客を投影しているであろう主人公でなく、あくまでもヒロインに委託されるのはどういう事なんだろう?
アニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」にも同じような感想を持ったんだけど、どうも「はあ、気持ち良さそうで何よりッスね…」と思っちゃうんだよなあ…。


他の三木孝浩作品の予告編を貼っておく。
本編も大体こんなトーンだと思います。

ソラニン


今年公開予定「僕等がいた